4−4 おわりに
以上、本市場が目指すべき4つの基本方向に基づき当面の緊急の取組について取りまとめた。
公設公営の卸売市場は、一般的に施設・設備の整備・改修をはじめ、使用料、各種活性化事業など、行政の支援が手厚く、こうしたことの積み重ねが市場関係事業者の開設者依存につながっているという指摘がある。
従って、これまでの開設者依存から脱却し、市場関係事業者が主体となって、自らの課題として市場の活性化に取り組むことが重要である。
そのために、今後、事業者と開設者は自らの役割を踏まえ、相互に連携して、早急に実効ある取組を進められることを強く要望する。
今日、流通業界の動きや消費の動向など卸売市場を取り巻く環境は流動的であり、さらに委託手数料の弾力化等に伴う市場間競争の激化など、今後一層大きく変化することが想定される。
本市場においても取扱高の減少や施設の老朽化、空き施設の活用、食品の安全・安心への課題や流通形態の変化などへの対応が求められており、今後その必要性と緊要性が一段と強まってくるものと思慮される。従って、中・長期的な視点に立って、新たな市場の管理運営体制や施設規模など、卸売市場のあり方そのものを検討していくことが求められており、今後こうした点についても検討していく必要がある。
以上